2月2日(金)

夜、店にY社長が姿を現す。『ユリイカ』に書いた私の記事が、大企業トップにおける権限委譲や、高度な経営戦略等の伝達構造と同じだという。最初意味がわからなかったが、要するに、本当に大事なことはジャズでも経営戦略でも、ごく一部の人間を介して伝達されるということらしい。つまり最重要情報は「属人的」に伝達されるということだ。そういうことなら、なんとなくわかる。
私にしても、ジャズの聴き所はずいぶん先輩、同僚ファンの「さりげないひとこと」によって掴んでいる。そういう意味では、最終的判断は一人で下すにしろ、ジャズについて忌憚の無い意見を交わせる友人の存在は重要だ。ネットの存在は一般的な情報収集には便利だが、やはり膝付き合わせた「属人的」関係で掴める知識にはかなわない。