2月11日(月)

友人の高野雲さんに紹介された、tommyこと富永寿さんのブログ(Tommy’s Jazz Caf’e)を眺めていたら、私が昔書いた『ジャズ選曲指南』(彩流社)の4枚セット・コレクションが掲載されていた。面白いので読んでみると、tommyさんと同じようにオークションで4枚セットをコレクションしている人がいるという。そういえば、八田真行さんもそんなことをやっていたなあ。
あの本は、私が実際にジャズ喫茶経営の必要性から考え付いた、選曲システムのノウハウを結集させたもので、これからジャズ喫茶でもやろうという人にはそれなりにタメになるはずだが、いかんせん一般ファンの方にとってはいまひとつピンと来なかったのだろう。売れ行きは良くなかった。tommyさんは、これから沖縄に『Scott LaFaro』というジャズカフェを開く予定なので、掲載されているアルバムを集めるのは趣味と実益を兼ねているとも言える。
本の内容は、私が渋谷『ジニアス』の選曲を参考にして考え付いた選曲システムで、アナログ盤片面4枚を1セットとして起承転結を付けるという発想だ。掲載アルバムも凝っていて、あの時点ですでに出版されていた『ジャズ・オブ・パラダイス』(講談社プラスアルファ文庫)や、『新・ジャズの名演名盤』(講談社現代新書)に掲載されているアルバムとはなるべくダブらないような選盤になっている。そのため、特に珍盤、希少盤を選んだわけではないのだけど、結果として、4枚セットのうち1枚ぐらいは今となってはけっこう購入が難しいものがあるらしい。
昔、キャラメルにカードが着いていて、何枚か集めると景品がもらえるというのがあったが、その中の1枚だけはわざと少なくなっていて、それを探すために食べもしないキャラメルを買ったりしたものだが、それみたいだなあなどとどうでも良いことが頭に浮かんでしまった。