4月5日(土)
好例のいーぐるジンギスカン花見大会、もう何年になるのだろう。たまたまいーぐるに出入りするジャズ関係者に北海道出身が多かったことから始まったのだが、最初は桜が散ってしまっていたり、雨のため店内で羊の煙を上げたりと、ナカナカ大変ではあった。せめて匂いが壁に付かないようにと古新聞で壁面を覆ったら、まるでクリストの梱包芸術のようになってしまったこともあったっけ。
今年は桜も少し散ってはいたけれど、まあ見ごろ。特に天気がよく気温も高かったので本当にお花見日和であった。だが、総勢20名を超えるイヴェントをつつがなく進行させるには、早朝からの場所取り班はじめ、アルコール類、食料等の運搬に、普段は会社で専用の秘書さんまで付いているような方々に汗をかいていただいた。これもジャズ好き同士ならではの心意気だろう。ありがとうございます。
特に今回は、益子さんの講演内容に強い関心を待ってくれたkirkさんが、お友達のジャズファンの方を伴って参加してくれたが、これは嬉しかった。著書、ネット情報、講演などで私たちのことを知っている方々と直接話が出来るのは本当にありがたい。ジャズファンのみなさんが考えていることを知る絶好のチャンスだ。kirkさんとは、ロックファンをどうしたらジャズに引き込めるかなど、まさに今私たちが考えていることについて実に有益なお話が出来た。
日が暮れてからは店に戻り、ジャズの四方山話に花が咲く。人数が多いのでさまざまな話題が飛び交うが、大切なのはこうした場では、上は還暦を迎えた私から、下はまだ20代の八田さん至る、幅広い世代の実に多様な意見に触れることができるという事実だ。説得力の無い話は直ちに反論され、そこにプロもアマもない。あるのはただジャズへの、音楽への強い関心と、ちょっと言葉にするのは気恥ずかしいが愛としか言いようの無い共通感情だ。
いささか偏ったジャズ観や、説得力にかける意見の持ち主は、こうした場を共有できる友人たちを持たないことが問題なのではなかろうか。