8月2日(土)

いやー、本当に良い講演でした。林さん、ありがとうございます。エリントンの魅力、そして、彼とサイドマンの微妙な関係、よくわかりました。やはり、チャンと音を聴いているってことが一番の説得力ですね。これからはアーリー・ジャズのライナーは全部林さんのものを読みたいなー。
第一義的にはやはりエリントンの力なんだけど、それぞれ個性のあるサイドの面々をどう使いこなしているのか、そこが今回はリアルにわかりました。でも、一番印象的だったのは、ライヴのエリントンの笑みと、スタジオの録音風景写真から類推したというエリントンのキビシイ音楽観、林さんの読み、正解だと思います。こういう深い話が聞けるのは久しぶりです。
少し具体的な話をすれば、ジミー・ブラントンの凄さがようやくわかりました。確かにブラントン・ウエブスター・バンドなどと言いつつ、じゃあ、ブラントンのソロって、あんまり印象になかったのです。それから、ソロに細工してベンとホッジスの関係を浮き彫りにさせたトラック、めちゃくちゃ説得力ありましたね。やはり百聞は“一聴”にしかずです。
などと言いつつ、結局音楽の力だと思いました。エリントン・ミュージックの魅力は、ただそれを聴いているだけでシアワセな気分になれる。凄く“恥ずかしい”言い方だけど、そんなことどうでも良いと思わせる力がエリントンにはあるのですね。次回が楽しみです。