11月22日(土)
朝日カルチャーセンター10月期最後のお題は「ヨーロッパのジャズ・レーベル」の4回目、OWL, Label Bleu, Dreyfus。前回までのテーマ、ドイツ・レーベルECM, Enya, とはやはり肌触りが違う。その辺りを聴き取っていただけたらと何曲かかけつつ解説。
質問コーナーで、「今回は中級者向けでしたね」と言われ、ああ、そうなのかなあと思う。
打ち上げは、4時から開いている麹町のアイリッシュパブモリガンズ」にて、ギネスの権威、蓑田さんたちとギネスを2パイント。7時までは通常1パイント900円のところ800円にディスカウント。やはりここは旨い。席上、生徒さん方からいろいろ解説に対するご意見を伺う。こうした場での忌憚の無い話が重要なのだ。

11月23日(日)
3時からいーぐるで、八田真行さんと『ジャズ批評』に掲載するための対談を行なう。ジャズ喫茶をやっているといろいろな方たちとお友達になるが、後になって、いったいきっかけはなんだったんだろうと思うことがある。それで八田さんに尋ねてみると、意外な答えが返ってきた。
なんでも、ずいぶん昔に八田さんがいーぐるの掲示板に「セシル・テイラーがわからない」というようなことを書き込み、それに対して私が「そんなこっちゃイカン」みたいなエラソーなことを言ったらしい。そのあと、いーぐるで行われた連続講演セシル特集に八田さんが参加され、打ち上げにも加わってくれたのがお付き合いの始まりだという。そーだったのか。
八田さんとはひらたよーこさんのライヴなどでも何度かお会いしたので、そこで知り合ったのかと思っていたけど、違いましたねー。それはさておき、今回の対談のテーマは、既に還暦を越えたジジイファンの私めと、いーぐる周辺唯一の20代ジャズファン、八田さんのジャズに接するスタンスの違いなどが浮き彫りになれば、というものだ。
しかしやってみて驚いた。もちろん年齢による体験の違いはあるのだけれど、ジャズという音楽に対する基本認識では、ほとんど意見が一致するのである。まあ、これは当然と言えば当然で、個々の好みの違いはあっても、キチンと音楽を聴いていれば、対象に対する理解にさほど違いがないのは当たり前とも言える。
だが、そうした共通認識の上に立った現在のジャズシーンに対する処方箋については、八田さんらしいリアルなご意見が聞けてたいへん興味深かったのだが、詳しい内容は次号『ジャズ批評』誌面をお読みいただきたいと思う。
打ち上げは新道通りの焼き鳥屋「Ryoma」にて、コーラを飲む八田さんを相手に、私は中ナマで焼き鳥。この店の焼き鳥は旨い。そうこうするうち益子さんも合流し、20代40代60代のジャズファン3人で、あれやこれやの雑談。こういうのがジャズファンの醍醐味ですねえ。