●第612回 5月13日 (土) 午後3時30分より 参加費無料 飲食代のみ

小学館『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』延長イヴェント

現在刊行中の隔週刊CD付マガジン『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』の半年12巻延長を記念し、監修者の私、後藤雅洋が創刊号からの音源など延長シリーズの紹介をいたします。

《内容紹介》
26巻『現代のジャズ・ヴォーカル』
   2017年のジャズ界はヴォーカルがリードしているという現状

27巻『ジャズ・ヴォーカルwithジャズの巨人』
   ヴォーカル界から見たジャズの巨人
   ジャズ・ジャイアンツのヴォーカル観

30巻『ボサ・ノヴァ・ヴォーカルVol.2』
   ボサ・ノヴァとジャズの関係
   
《プレゼントあり》

                    聞き手 池上信次  語り手 後藤雅洋




●5月17日(水) 20:00〜22:00
“NEW ARRIVALS”Vol.40

《予約不要、飲食代金のみでご参加いただけます》

ユニバーサルジャズとディスクユニオンの共同主催による、新譜紹介イヴェント。毎回話題の新作をていねいな解説付きでゆっくりとご試聴いただけます。お気に入りのアルバムをその場で購入することも出来ます。ジャズシーンの動向がいち早く知れる話題のイヴェントで、私も大いに参考にさせていただいてます。みなさま、ぜひお気軽にご参加ください。

* なお、試聴中はお静かにお聴きくださりますよう、お願いいたしておりますので、その旨ご配慮ください。



●第613回 5月20日(土) 午後3時30分より 参加費1000円 + 飲食代

<大特集:コーネル・デュプリー

 どうだ、愛情たっぷり声援の歌伴、そして一発勝負の果敢にソリッドでガッツあるギターを求めれば、“こーなるデュプリー!”だ。ヤワな日本御用達フュージョンは全面排除! 

▶︎論者 高地明(ブルース・インターアクションズ/ P-ヴァイン、コファウンダー。元ブラック・ミュージック・リヴュー編集長) 聞き手 佐藤英輔

かけられる曲は以下のとおり
□オープニング
●Eddie Cleanhead Vinson : Straight No Chaser 4:25

▶︎前半はすべてヴォーカル作品
●歌伴で味わうメロウ・グルーヴ
●Joe Bataan : Chico And The Man (Main Theme)3:40
Brook Benton : Rainy Night Georgia 3:29
●Family Circle : I Hope You Really Love Me 2:27
●Margie Joseph : Let's Stay Together 3:26
●The Reflections : How Could We Let The Love Get Away 4:15
Aretha Franklin : First Snow In Kokomo 4:04

●原点はTボーン・ウォーカーのブルース・ギター
●Louis Howard : You're Too Much (Impact I-4074) 2:45 (1963年テキサス州ダラス録音最初期ブルース・シングル作品)
●Bama : Welfare Slave 5:39
●Esther Phillips : I'm Getting 'Long Alright 5:56

●アンクル・ファンキーが愛でた女三人
●Ellerine : Human Feeling 3:17 up/funky
●Esther Marrow : Woman In the Window 3:14
●Camille Yarbrough : Take Yo’ Praise 4:11
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          
●コーネルだけのカッティングの妙技
●J.C. White Singers : Take Chance 4:09
Leon Thomas : L-O-V-E 2:51
●Dakota Staton : Blues For Tasty 4:08


●これもコーネルの原点、テナー・サックス六番勝負! 
●Seldon Powell : Afro Jazz 5:30
●Charles Williams : Boogar Bear 4:48
●Hank Crawford : You’re The One 4:20
●Charlie Brown : (Funky) Sunny 5:41
●The Kingpins : In The Pocket 2:32
●Eddie Harris : Why Don't You Quitシングル2:53(LPでは6:36)

●ワウワウ・ギター名人でもあったコーネル
●Pucho & The Latin Soul Bros. : Don't Mind The Tears 3:30
●Johnny Pate : That's Ain't Too Cool 3:45
●Gene Harris of The Three Sounds : Listen Here 5:25

●口直しのメロウ・ジャズ・グルーヴを
●Larry Ridley : Never Can Say Goodbye 7:47

□締め●私が一番好きなコーネルはこれ。
Donny Hathaway : We’re Still Friends single version4:45



●第614回 6月10日(土) 午後3時30分より 参加費 800円+飲食代

エラ・フィッツジェラルド特集〜The First Lady of Song』

2017年はエラ・フィッツジェラルド(1917年4月25日~1996年6月15日)の生誕100周年。ビリー・ホリデイとほぼ同時期にジャズ界に現れ、短命だったビリーにくらべて、50年以上にわたって第一線で活躍した。13回にわたるグラミー賞受賞という記録はジャズ・シンガーとしては空前絶後と思われる。さらにイェール、ダートマスプリンストン各大学において名誉博士号を授与され、日本の文化勲章にあたる大統領自由勲章を授与されるなど現世での褒章の厚さはジャズ界でも群を抜いている。このため「Lady Ella」「The First Lady of Song」と呼ばれた。
彼女の魅力はデビュー当時に在籍したチック・ウエッブ楽団で会得した強力なスウィングと闊達自在のスキャット力にある。この実力に加え、無数のスタンダード・ソングを歌いまくり、奔放なアドリブ・パワーを発揮して、ポピュラー・ソングを見事なジャズにしたてたことにある。特に1950年代後半から60年代前半にかけて、ノーマン・グランツのプロデュースで作り続けた8人の作詞作曲家のソング・ブック・シリーズは圧巻である。その内容はコール・ポーター、ロジャース=ハート、デューク・エリントンアーヴィング・バーリンガーシュウィン兄弟、ハロルド・アーレン、ジェローム・カーンジョニー・マーサーという堂々たるもの。
講演会ではこのシリーズに加え、ベルリンなど著名なライヴ録音やデューク・エリントンカウント・ベイシーら超一流のバンドとの共演音源をとりあげる。映像も初期から円熟期の貴重なものを厳選してお届けする。(小針俊郎)


                      解説 小針俊郎




●第615回 7月8日 (土) 午後3時30分より 参加費800円+飲食代

ジョージ・ガーシュウィン没後80周年記念・クラシカル&ミュージカル作品集』

いーぐるの連続講演では、これまで何度かジョージ・ガーシュウィンを特集してきた。昨年秋にはオペラ『ポーギーとベス』について講演した。今回は彼の没後80年を記念して彼のクラシカル作品とミュージカル作品を取り上げる。
ガーシュウィンははじめティン・パン・アレイの、次いでブロードウェイの作曲家として名をあげるが、1920年頃からクラシカル作品の作曲に野望を持ち、24年には有名な「ラプソディー・イン・ブルー」で一躍楽壇の寵児となった。管弦楽法を会得するためパリに赴きモーリス・ラヴェルの門を叩いたことは有名である。ラヴェルの返答として「あなたはすでに一流のガーシュウィンなのだから、二流のラヴェルになることはない」。弟子入りすることはなかったが、二人は交友関係を結ぶ。パリに遊んだ成果は見事な管弦楽作品「パリのアメリカ人」に結実している。この他「ピアノ協奏曲」「キューバ序曲」「アイ・ガット・リズム変奏曲」「ピアノのための前奏曲」などを残している。
ブロードウェイ・ミュージカル作品としては「レディー・ビー・グッド」「ストライク・アップ・ザ・バンド」「ガール・クレイジー」「オブ・ジー・アイ・シング」「レットエム・イート・ケーク」。ハリウッド・ミュージカルとしては「踊らん哉」「踊る騎士」などがある。これらの作品からはジャズメンにも愛好される無数のスタンダード・ソングが生まれたのである。
講演会ではガーシュウィン自演の音源、貴重映像をまじえてお届けする予定だ。ガーシュウィンが後世に残した音楽遺産を楽しんでいただければと思う。(小針俊郎)

                    解説 小針俊郎