●第639回 3月24日(土曜日)午後3時30分より 参加費800円+飲食代
『カークは晩年を聴け』
1975年、カーク・ミュージックは最後の転機を迎えます。彼が標榜した「ブラック・クラシカル・ミュージックの啓蒙と救済」を、以前の声高なかたちではなくポップな衣装もまとって穏やかに訴えかける方向にシフトしました。同年11月、ワーナーへの移籍作の録音が進行中に脳梗塞で倒れ右半身付随になります。1976年4月、奇跡的な復活を遂げてから発表された同セッションからの『天才ローランド・カークの復活』『カーカトロン』は聴きかけはポップなのに柔じゃない、軽やかなのに深くて黒く、想像力に溢れ無類に心地よい、カークが到達した最高峰と断言してはばかりません。なかでも後者は残り物のはずなのに一段と味わい深く、ライヴ音源や黒人文化遺産埋め草も功を奏し、「カーク・パノラマ」というべき畢生の傑作になったのでした。講演では初期〜前期〜後期を概観し、晩年の名演をたっぷりお楽しみいただきます。ラサーニアンはもちろん、昨年12月に渋谷「ユーロスペース」で開催されたカーク・ドキュメンタリーの上映会に参加して関心を持たれた方など、ぜひ多くのご参加を!

                             解説 林 建紀



●第640回 3月31日(土曜日)午後3時30分より 参加費1000円+飲食代
バロック音楽の総決算としてのバッハ、ロマン派の父としてのバッハ』

                              解説 林田直樹




●第641回 4月14日(土曜日)午後3時30分より 参加費800円+飲食代
デューク・エリントン特集』
主に後期の大作(組曲や宗教曲など)
                             解説 小針俊郎



●第642回 4月28日(土曜日)午後3時30分より 参加費500円+飲食代
『Jazz Thing ジャズという何か・ジャズが追い求めたサウンド』(仮タイトル)DU BOOKS

従来あまり語られることのなかった80年代以降のジャズ状況をテーマとした原雅明さんの新著刊行記念イヴェントです。この問題は『100年のジャズを聴く』(シンコーミュージック)でも重要な論点となりましたので、『100年のジャズを聴く』鼎談の参加者である後藤雅洋が対談形式で原さんに新著のお話をうかがいます。

                          後藤雅洋 × 原 雅明



●5月19日 (土曜日) 14:00〜15:30 
NHK文化センター主催による『NHKカルチャー』講座を「いーぐる」にて行います。

【内容】 「いーぐる」の歴史と変遷や、ジャズ喫茶の楽しみ方、推薦ナンバーなどをご紹介いたします。

*参加ははあらかじめ下記宛にご予約をお願いいたします。

受け付けはNHK文化センターのホームページ『NHKカルチャー青山』で検索なさるか
03−3475−1151 NHK文化センター・青山教室 でお申し込みください。

会員:3780円  一般:4428円  教材費:756円(ワン・ドリンク付き)

*当日は16:00より通常営業いたします。




●5月26日 (土曜日) 午後3時30分より 参加費1300円+飲食代
サッチモは世界を回る 上映会』

この映像は、ルイ・アームストロングが 「音楽大使」 としてヨーロッパやアフリカを廻ったツアー、そしてニューヨークでのNYフィルとの共演などを米CBSテレビのドキュメンタリー・クルーが密着取材し1957年(昭和32年)、CBSテレビ・ドキュメンタリー番組『サッチモ・ザ・グレート』(日本公開時、邦題 サッチモは世界を廻る)として放送されたものです。今回ご紹介するのは、外山喜雄秘蔵のジャズ映像コレクションからのもので、WJFの例会でも、その短縮版は何度か紹介されたこともありますが、今回は、その全編(65分)を鮮明にデジタル化し、本邦初の簡潔な日本語の字幕も挿入したものです。解説のナレーションは、CBSのドキュメンタリー・シリーズ「See It Now」 を担当していた名キャスター、エドワード・R・マロー氏。
そのほかにも映像やお話など盛りだくさんです。詳しくは後ほど告知いたします。

                              解説 外山喜雄