6月6日(金)

オランダのTV局の取材を受ける。ジャズ・ミュージシャンのハンス・マンデルさんが世界の都市を巡り、各地のジャズクラブを紹介するという企画。日本はジャズ喫茶という特有の空間もついでに覗いておこうということらしい。
聞いてはいたがオランダ人は本当にでかい。カメラマン、マイク持ちなどスタッフ全員が190cm以上はありそう。思わず「みんなピーター・アーツみたいだね」と声をかけると、「アイツはランバー・ジャックだ」とのご返答。サービスでアルヴィン・クイーンの『オランダの一日』(Nilva)をかける。
店内撮影の後、表の通りでインタビューを受けていると、ブラインドの神様、見富栄一さんが通りかかる。
取材の後、店に戻り見富さんとしばし話しこむ。私は昔「イントロ」でさんざんブラインドの辛酸を舐めてきたけれど、これはけっこう役に立っている。このゲーム、以前はマニアの自己満足かとも思っていたが、今になってみれば、ミュージシャンの個性を聴き取るジャズの本質を突いたけっこう高級な遊びなのだということに気が付いた。だからこの遊び、ジャズ初心者にも易しい形で伝えていけたら、などということを見富さんにお話したらたいへん喜んでいただけた。
それにしても見富さんはお若い。ブラインドは、耳と頭を使う若返りの秘訣なのかもしれないと思った。