『いーぐる連続講演』第438回』

「私の好きなジャズ」その1〜ノリノリ・ハードバップ
2011年2月12日    解説 後藤雅洋

1, ジョニー・グリフィン『ア・ブローイング・セッション』(Blue Note)より
    《今宵の君は》                 9’ 37”
リー・モーガン(tp) ジョニー・グリフィンジョン・コルトレーン、ハンク・モブレ イ(ts) ウイントン・ケリー(p) ポール・チェンバース(b) アート・テイラー(ds) 録音1957年
グリフィン、モブレイ、コルトレーンの3人のテナーの違いがわかって面白い。

2, ジャッキー・マクリーン『ジャッキーズ・バッグ』(Blue Note)より
    《アポイントメント・イン・ガーナ》             6’ 56”
ブルー・ミッチェル(tp) ジャッキー・マクリーン(as) ティナ・ブルックス(ts)
ケニー・ドリュー(p) ポール・チェンバース(b) アート・テイラー(ds) 録音1960年
マクリーンがいいのは言うまでもないが、渋い味を出しているティナも良い。

3, フレディ・レッド『ザ・ミュージック・フロム・ザ・コネクション』(Blue Note)より
    《フー・キルド・コック・ロビン》              5’ 19”
  ジャッキー・マクリーン(as) フレディ・レッド(p) マイク・マトス(b) ラリー・リッチー(ds) 録音1960年
ハードバップ名盤は「曲」の魅力も大きくあずかっていることの好例。

4, フィル・ウッズ『ウッドロア』(Prestige)より
    《ウッドロア》                       5’ 21”
  フィル・ウッズ(as) ジョン・ウイリアムス(p) テディ・コティック(b) ニック・スタビュラス(ds) 録音1955年
白人ハードバップの雄はやはりウッズ。明るい音色のアルトが心地よい。

5, デューク・ジョーダン『フライト・トゥ・ジョーダン』(Blue Note)より
    《フライト・トゥ・ジョーダン》             5’ 33”
ディジー・リース(tp) スタンリー・タレンタイン(ts) デューク・ジョーダン(p)
ジー・ワークマン(b) アート・テイラー(ds) 録音1960年
イギリス仕込なのか渋めのリースと本場の黒々としたタレンタインの組み合わせが○

6, ケニー・ドーハム『アフロ・キューバン』(Blue Note)より
    《マイナーズ・ホリディ》                  4’ 25”
ケニー・ドーハム(tp) ハンク・モブレイ(ts) J.J.ジョンソン(tb) セシル・ペイン(bs)
ホレス・シルヴァー(p) オスカー・ペティフォード(b) アート・ブレイキー(ds) パタート・ヴァルデス(perc) 録音1955年
アフロディジア》以外にも魅力的な演奏が満載。4管の厚みあるサウンドがキモ。

7, デクスター・ゴードン『ゴー!.』(Blue Note)より
    《チーズ・ケーキ》                     6’ 32”
デクスター・ゴードン(ts) ソニー・クラーク(p) ブッチ・ウォレン(b) ビリー・ヒギンス(ds) 録音1962年
御大が自作曲を余裕で吹くワンホーン・アルバムの傑作。

8, ブッカー・アーヴィン『ザ・ソング・ブック』(Pestige)より
    《ザ・ランプ・イズ・ロウ》                 7’ 11”
  ブッカー・アーヴィン(ts) トミー・フラナガン(p) リチャード・デイヴィス(b) アラン・ドウソン(ds) 録音1964年
豪快なアーヴィンのテナーサウンドに、端正なフラナガンのピアノが良く合っている

9, チャーリー・ラウズ『モーメンツ・ノティス』(Jazzcraft)より
    《ザ・クラッカー》                     4’ 50”
チャーリー・ラウズ(ts) ヒュー・ロウソン(p) ボブ・クランショー(b) ベン・ライリー(ds) 録音1977年
モンクのサイドとは一味違う、ハードバッパー、ラウズの魅力が楽しめる隠れ名盤

10, ジョニー・コールズ『リトル・ジョニー C』(Blue Note)より
    《リトル・ジョニー C》                   5’ 08”
  ジョニー・コールズ(tp) レオ・ライト(as) ジョー・ヘンダーソン(ts) デューク・ピアソン(p) ボブ・クランショー(b) ウォルター・パーキンス(ds) 録音1963年
地味なリーダーだが、ノリの良い演奏は聴いて納得の隠れ名盤

11, ルイ・スミス『ヒア・カムス』(Blue Note)より
    《トリブート・トゥ・ブラウニー》              6’ 34”
  ルイ・スミス(tp) キャノンボール・アダレイ(as) デューク・ジョーダン(p) ダグ・ワトキンス(b) アート・テイラー(ds) 録音1957年
潔く吹きまくるトランペットの代表がこの人。サイドのキャノンボールも名演。
12, フレディ・ハバード『オープン・セサミ』(Blue Note)より
    《オープン・セサミ》                    7’ 10”
フレディ・ハバード(tp) ティナ・ブルックス(ts) マッコイ・タイナー(p) サム・ジョーンズ(b) クリフォード・ジャーヴィス(ds) 録音1960年
  もしかすると、これがこの人の最高傑作かも・・・

13, アート・ファーマードナルド・バード『2トランペット』(Prestige)より
    《ザ・サード》                       7’ 37”
アート・ファーマードナルド・バード(tp) ジャッキー・マクリーン(as) バリー・ハリス(p) ダグ・ワトキンス(b) アート・テイラー(ds) 録音1956年
ブラインド教材に最適、果たしてソロ・オーダーは?

14, アート・ファーマーフィル・ウッズ『ホワット・ハップンズ』(Campi)より
    《ブルー・ライツ》                     7’ 12”
アート・ファーマー(flu.h) フィル・ウッズ(as) マーシャル・ソラル(p) アンリ・テキシェ(b) ダニエル・ユメール(ds) 録音1968年
新機軸を打ち出したウッズとファーマーの60年代の傑作アルバム。

                             Total time 89’ 25”