3月26日(土)

今日はめぐろJAZZ研さんとの共同開催のイヴェントだ。もともと私がやる予定だった「私の好きなジャズ」シリーズ3回目のテーマが、チャーリー・パーカーらいわゆる「大物」ミュージシャンだったこともあり、めぐろJAZZ研さんからお話のあった瀬川先生、三浦さんといった、パーカーを語るには最適な方々との共同イヴェントの企画は、まさに渡りに船であった。

もっとも地震という思わぬ出来事もあり、事前の打ち合わせはあまり出来ず、ほとんどがメール上のやり取りだったが、みなさんその道の大家なのでまったく心配はしていなかった。予想通り、日本人でおそらく唯一ナマでパーカーのライヴを体験された瀬川先生の貴重なお話や、パーカー・コレクターとして知られた三浦さんのコレクション秘話など、私自身思わず話に聞きほれてしまった。

この機会にパーカーの魅力を音でも知っていただこうという思いもあり、瀬川先生、三浦さん、そして私のそれぞれが5曲ずつパーカーの愛聴盤をご披露するという進行で、これは音と話のバランスという点でもうまくいったのではないだろうか。
選曲は後ほど掲載するが、瀬川先生の「思い出の曲」、三浦さんの「聴いてもらいたい曲」そして私の「シビれる曲」と、期せずしてパーカーの多様な側面がフォローできたように思う。

面白かったのは、元ポリドールの岡村さんがかつて企画した「パーカー・コンプリートもの10枚組」にも収録されていなかった未発表音源を三浦さんが持参され、それを聴いた岡村さんがウームとうなってらっしゃったことだ。マニア、コレクターの業の深さと同時に、こういう熱心な方々によってシーンが支えられていることを深く実感させられた。

ところで、毎回欠かさず報告のある「いーぐる連続講演」が1回飛ばされているのにお気付きだろうか。村井康司さんによるシリーズ講演『ジャズ史で学ぶ世界の不思議』の1回目である。これは、このところ行われた講演の中では白眉と言える内容だったのだが、ご存知のように地震の翌日決行されたため、内容の素晴らしさに反比例した少人数の方しか体験しておられない。

そこで、改めて5月14日に再講演を行うことなり、詳しい報告はそのときまでお預けということにしたのである。まあ、音楽好きなら眼からウロコの興味深い話とともに、心地よい音楽の数々に触れられるまたとない機会なので、ぜひこの再講演をお聴き逃しなきよう!