8月31日(金)

 明日の朝日カルチャーセンターの準備を木曜日のうちに済ませ、吉祥寺「MANDA-LA2」にあなんじゅぱすを聴きに行く。今回のライヴはパリ留学中のハモニカ奏者、清野美土さんの一時帰国に合わせ、急遽一日のみ行われるという。ゲストも豪華で、ZABADAK小峰公子さんと吉良知彦さんの息の合ったチーム。
 ステージは最初から元気良く始まり、特に久しぶりの共演の喜びを全身で現す清野さんのエネルギッシュな演奏が楽しい。嬉しさのあまりか彼はやたら飛び跳ねるのだが、低くなっているコンクリートの梁にアタマをぶつけるんじゃないかと、見ているほうがハラハラする。
 吉良さんのギター伴奏で登場した小峰さんと、よーこさんの共演は、このところ何回か見ているが、確実に新しい境地を生み出しつつあるのがわかる。当初は二人の声の質感、キャラクターの違いが若干の違和を感じさせる場面もあったのだけど、今日聴いた「サボテンの歌」は今までで一番良かった。吉良さんの演奏も今回始めて聴いたが、本当に音楽を演奏する喜びに満ちた素晴らしいものだ。
 いつものあなんじゅぱすの音楽監督、只野展也さんは、今日は珍しくエレクトリック・ベースを弾く。実はこの人、大のオートバイ狂でかつてはレースで鳴らしたらしい。ギターのサイトウミノルさんは裏方に徹し、脇から清野さんたちゲストを盛り立てる。こういうのはプロっぽくていい。ドラムスの大光亘さんは打ち込みなしで演奏するが、後で聞くとこれは只野さんの指示のよう。
 打ち上げでは、よーこさんがこまつ座「円生と志ん生」北海道ツアーの様子を語ってくれる。公演の合間にオホーツク海で泳いでばかりいたそうだ。吉良さんとはジャコの話題で盛り上がり、お互いにジョニ・ミッチェルの『シャドウズ・アンド・ライト』を愛聴していることや、ジャコはプレイヤーに徹していた方が良かったんじゃないかという点で意見が一致。只野さんともマイルス談義に花が咲くが、歴代ドラマーを挙げるうち、アル・フォスターの名前がすぐに出てこず、歳を感じる。
 彼らは朝まで飲むつもりのようだったが、さすがに明日の朝日カルチャーの講座のことを考え、今回は終電で吉祥寺の飲み屋を後にする。ライヴももちろん素晴らしかったが、思わぬところでジャズの話が出来たのが嬉しい。もっとも、ミュージシャンならジャズを聴いているのは当然かもしれないが、、、

9月1日(土)

 午前中カルチャーセンターの準備のため店に行くが、シャターが開かない。これは困ったと大家さんのところに行くが、土曜日なのでなかなかシャター業者と連絡がつかない。そうこうするうち、カルチャーの生徒さん方が店頭に集まりだす。やむを得ず皆さんに事情を話し、来週9月8日土曜日に延期ということで今回はお引取りいただく。
 結局電気回路のショートが原因とわかったのはもう夜になってからで、今日はやむなく臨時休業。朝日カルチャーの生徒さん、そしてわざわざ来店していただいたお客様方には本当に申し訳ないことをしました。この場を借りてお詫びいたします。
 シャターの事故は過去にも一度だけあったが、40年店をやっていて2回ということは20年に一度のアクシデントで、まあ滅多にあることではない。