8月11日(土)

今日のいーぐる連続講演は、私たちのジャズサイトcom-postのメンバーがそれぞれ選んだ「90年代の名盤」を持ち寄ってお互いに聴くという趣向。すでに80年代の名盤100枚をセレクトする作業は行っており、その選定過程の座談会および選定結果はcom-post誌上に掲載してある。

選定方法はメンバー各自の投票によって行い、上位から順次決めていき投票結果が分かれたものは討議し「90年代ベスト100名盤」を決めるという段取り。前回80年代ベスト盤選考の際、推薦者以外誰も聴いていない作品が何枚かあり、討議の合間にその音源を皆で聴くというやり方をとったのだが、これがけっこう時間がかかる。

その経験を踏まえ、今回90年代セレクトの場合はあらかじめ票の分かれた作品のうち、他のメンバーが聴いてみたいと思う作品を事前に聴いておこうという事になった。つまり今日のイヴェントは、埋もれた90年代名盤発掘作業でもあるのだ。

その意味は大いにあった。私自身まったく知らないミュージシャンや意外な音源に触れることが出来、大いに勉強になった。ちなみに、メンバーの投票が5票にも登った作品は予想通りの「どこからも文句の出ない名盤」で、この結果はいずれ公表するが、いーぐるにおいでのコアなファンはすでにご存知のアルバムばかり。

若干com-postらしいと思われるのは、世間的にはまだマイナー扱いのキップ・ハンラハンが上位を占めたことぐらいか。というわけでこの作業、もう1回ぐらい行った上で、本番の選考座談会を開き、その結果は秋にもcom-postに掲載する予定です。

なお、個々のアルバムについては、当日はるばる甲府からおいでくださった熱心なファン、いっきさんがご自身のブログにていねいな試聴記を掲載されているので、そちらをご参照ください。

この日は、最近知り合った人気女性DJ大塚広子さんもおいでくださり、メモを取りつつ熱心にcom-postメンバーのセレクションを聴いておられた。彼女とはイヴェントをやることが決まり、今から楽しみ。

内容は、大塚さんと私がそれぞれ「これぞ」と思うアルバムをかけ「世代間のジャズ観の違いを浮き彫りにする」という趣向で、日程は9月29日、司会はcom-post若手メンバー柳樂さんが務めてくれる予定です。親子以上に歳が離れ、また、ジャズに対するアプローチも違う(のではないかと思われる)大塚さんと私の「ズレ」を楽しんでいただけたらと思います(柳楽さんにいわせるとけっこう趣味は似ているということなのですが、結果は如何に…)。