第500回 6月8日(土) 【15:30より】

● 『ヒップホップ〜黒い断層と21世紀』(青弓社)出版記念講演

2003年4月にはじめての著書『バルカン音楽ガイド』を刊行してまる10年。同じ出版社から『ヒップホップ〜黒い断層と21世紀』(青弓社)が出ます。この本にはドラゴン・アッシュやアムロちゃん、YMOEXILE、LLクールJからケイナーンジョン・ケージからロバート・グラスパーギル・スコット・ヘロンアミリ・バラカ、ジョバノッティとシコ・サイエンス、ネナ・チェリーとM.I.A.・・・という面々が登場し8つの章を構成します。本書自体が時空間を撹拌し、芸能と前衛、ハイカルなアーティストとアングラの鬼才と路地裏のハスラーをミックスアップしたターンテーブリズムな1冊であり、40年のヒップホップの辿った道すじを『移民文化』が遺した『断層の軌跡』として捉えた書です。表紙イラストはKLEPTOMANIACによる力作です。ぜひご一読ください。

                    解説 関口義人   ゲスト 原 雅明


第501回 6月15日(土) 【15:30より】

●「黄金時代のビッグバンド」シリーズ その1

フレッチャー・ヘンダーソン楽団

ジャズが米ポピュラー音楽の頂点に立ったスイング期はビッグバンド黄金時代、これから数回にわたって名門バンドを紹介していきます。第一弾は今日に連なる編成と演奏様式を築き上げたビッグバンドの開祖、ヘンダーソン楽団です。ニューヨークでビッグバンドが誕生した背景を関連音源で、編成と演奏様式の成立〜成熟を楽団の名演でたどり、グッドマンにキング・オブ・スイングの称号をさらわれた悲運の巨人にまつわる定説、統率力と経営力の乏しさの真因に迫ります。私の見立ては“セピア色の悲哀”、詳しくは講演で。            
                    解説 林 建紀


第502回 6月22日(土) 【15:30より】

● 『ブリティッシュ・ビート爆発!』

英国独自の音楽フォーマットが生成した、ビートルズ出現前後のブリティッシュ音楽シーンを、映像・音源を駆使しながら楽しく語ります。今回は特にクリフ・リチャードの活動へスポットを当て!                        
      解説 杉原志啓


第503回 6月29日(土) 【15:30より】

●「70年代のジャズと黒人音楽とブラジル音楽のトライアングル」

クロスオーヴァーフュージョンの興隆により大きく変容した70年代のジャズは、
ソウルやファンクなどの黒人音楽、そしてブラジル音楽からの影響を受けていました。
またブラジル音楽の中にも、ジャズや黒人音楽とリンクした新たな潮流が生まれました。
後にクラブシーンで再評価されたこれらの音楽を、70年代にリアルタイムの洗礼を受けた世代の視点から再検証し、現代の音楽との接点もさぐります。

                             解説 中原 仁

第504回 7月6日 (土) 【15:30より】

●『激情を歌う~フランク・シナトラビリー・ホリデイ
表題の二人の名前をご覧になって、微かにでも違和感を感じた方は、シナトラの俗世での成功に目が眩んでいらっしゃるのではないか。「My Way」「Strangers in Paradise」「New York, New York」などのミリオン・ヒットは、確かにジャズ・ファンから唾棄される存在だし、エンタテインメントの帝王と言われ、全米の芸能界に君臨する姿はジャズとは縁遠いものだった。しかし彼のデビュー時から、熱い視線を送ってきたジャズマンは多い。その代表がレスター・ヤング。彼はいくら貧窮しようともシナトラのレコードだけは手放さなかった。レスターと親交があったビリー・ホリデイもその一人である。

考えてみれば、二人のレパートリーと唱法には奇妙なほどに共通点が多い。一言で言えば「激情の表現」である。エンターテイナーであるシナトラの歌には、軽快明朗、コメディー・タッチの歌も少なくないが、深刻を極める表現にはビリーと共通する性的な衝動がある。ビリーがこうした唱法の先駆者であることはご存じのとおり。

講演では二人の共通レパートリーを聴き比べ、希代のシンガーの本質にせまるつもりである。二人は奇しくも同年(1915年)生まれ。男女の天才たちの生きた時代背景も点描する。


                             解説 小針俊郎


第505回 7月20日(土) 【15:30より】

● 『日本のポピュラー音楽受容史』連続4回講演の第1回

ジャズ・エイジからロック・エイジにみる日本の大衆文化の強み
                             解説 杉原志啓

第506回 7月27日(土) 【15:30より】

● 『日本のポピュラー音楽受容史』連続4回講演の第2回

ジャズ・エイジからロック・エイジにみる日本の大衆文化の強み
                             解説 杉原志啓

第507回 8月17日(土) 【15:30より】

● 『日本のポピュラー音楽受容史』連続4回講演の第3回

ジャズ・エイジからロック・エイジにみる日本の大衆文化の強み
                             解説 杉原志啓

第508回 8月24日(土) 【15:30より】

● 『日本のポピュラー音楽受容史』連続4回講演の最終回

ジャズ・エイジからロック・エイジにみる日本の大衆文化の強み
                             解説 杉原志啓