Sound Grammar / Ornette Coleman

Sound Grammar

Sound Grammar

このコーナーは、新譜なので「とりあえずご紹介」という意味が大きいが、やはり積極的に推薦したいものを中心に書いていこう。「いーぐるの壁」というのは、文字通り当店の壁面にディスプレイされている新譜アルバムのことなのだが、実を言うとこのオーネットの新譜は、パッケージの形態(厚み)の関係で飾ることが出来ない。だから来店して、「飾ってありませんでした」といわれちゃうと困るのだが、ちゃんとブツはあります。
 このアルバムは、なんと言っても去年のライヴのコーフンを髣髴させるところが買いだ。ライヴでは冒頭の一音が出ただけでノックアウト。こんなミュージシャンは、今や数えるほどしかいない。その、音一発の表現力で聴き手を自分の世界に引き込むオーネットの魅力を、このアルバムは正確に伝えている。こういう演奏は、ただひたすらオーネットの世界に浸っているだけで十分満足できる。